番手制・先行申込・先行契約について

賃貸物件は早い者勝ち、番手制について

人気の物件は奪い合い、まさに早い者勝ちです。不動産業界では先に申し込みを入れた人を優先的に審査する「番手制」と呼ばれる方法を取っています。最初に申し込んだ人が最初に審査を受ける権利を有し「1番手」と言います。これに対し、申込みのタイミングが遅れた順番待ちの人を「2番手」「3番手」と表現します。もし1番手が審査に落ちると、2番手の審査へと進みます。しかし、人気物件では2番手に順番が回ってくることは少ないものです。

先行申込とは

賃貸物件を借りる場合、通常は「内見、入居申込、入居審査、賃貸借契約、入居」の順に手続きを進めるのが一般的です。

しかし、居住中物件や完成前の物件等の場合に、まだ内見ができないということがあります。この場合に、内見をせずに申込することを「先行申込」と言います。既に述べたように、番手制により、申込先着順で優先順位が決まりますが、先行申込も申込であることに変わりなく、先着順で優先順位が決められます。

「内見ができるようになったら、内見して考えよう」と思っていても、先行申込があればその方が1番手となりますので、1番手の方がキャンセルをしないと権利が回って来ないのです。この為、気に入った物件では先行申込が有効な手段となります。なお、賃貸物件においては契約にならない限りは金銭は発生しません。つまり、先行申込をして、内見の後にキャンセルしても金銭的な負担はありません。

ただし、キャンセルやトラブルにもつながりますので未内見での申込みを受け付けない物件もありますので、その際はご了承ください。

先行契約とは

これに対して、お部屋の中を見ずに契約をすることを先行契約と言います。しかし、先行契約を受け付ける物件は少ないと考えておいた方がよいでしょう。後々のトラブルを考えるとデメリットは先行申込みの比ではないからです。

先行申込とは違い、あくまで契約ですので内見後にキャンセルすることはできなくなります。しかし、人気エリア・人気物件においては、先行契約とういうケースもわずかですが見られます。このような時には、最低限度建物の外観や近隣状況、できれば同じ物件の他の空室があれば設備やイメージの確認に見ておきたいものです。

同時審査について

通常は、上述のとおり「番手制」に基づいて審査が行われますが、人気の物件で申込者が多い場合は、申込み順ではなく同時に審査を進める場合もあります。審査には、物件オーナーの意向、管理会社の審査、保証会社の審査が考えられますが、物件オーナーの意向に基づき管理会社が一定の基準で入居者を予め選んだ上で、保証会社の審査に回すことになります。