注意の必要なベランダの使い方

 実はあまり知られていませんが、ベランダ部分で花壇を作ったりするのは契約違反とみなされることがあります。これは、ベランダは共用部分にあたるからです。共用部分とは居住者全員で利用する部分ということであり、専有部分であるお部屋内とは違い、好き勝手に使用してはいけない部分だと言えます。

ベランダ部分で花壇を作ってはいけない

 ベランダ部分に自分の荷物を大量に置いたり、花壇を作ったりするのは管理会社から注意されることがあります。
 ベランダ部分を共有にしているのは防災上の理由があります。もし火災が起こったときベランダ部分は非難通路となります。そのためベランダに大量の私物を置いたりしていると、非難できなくなりますよね。このような理由から「ベランダ=非難通路」と考えておくようにしましょう。

避難はしごを邪魔してはいけない

 ベランダに避難はしごが設置されていることがあります。見た目ははしごというより、床に四角いふたがあるような感じです。ふたを開けると下の階につながる穴とハシゴが現れます。非常時に避難する経路ですので、絶対に使用の邪魔をしてはいけません。

ベランダに洗濯物を干してもよい?

 ベランダが避難経路だといっても、洗濯物を干すことまでは注意されることはまずありません。これは、洗濯物程度であれば、①一時的に置いただけである ②もし避難が必要になっても、さほど大きな妨げにならない といった理由です。ただし、布団やカーペットを干すときには特に落下に注意してください。

ベランダでタバコ吸ってはいけない?

 タバコに関しては利用規約などにその旨が記載してあれば当然ダメです。またベランダ周辺には換気口が設けられていることが多いものです。ベランダでタバコを吸うと両隣上下のお部屋に煙と匂いが入ってしまい、すごく迷惑になります。タバコを吸わない方のお部屋が、毎晩タバコ臭くなることを考えるとどんなに迷惑なことか想像できると思います。

ベランダで火を使うことは禁止のところが多い

 上記にもつながりますが、火気厳禁にしていることが多いと言えます。狭いところで火を使って何かに燃え移ってしまうことが考えられるという理由からです。火気厳禁であれば、ちょっとしたバーベキューもやってはいけません。両隣上下のお部屋でタバコ同様に匂いが気になるということもあります。また、子供と共に花火をするのも危険ですので厳禁です。

静かに飲食するのはよいのか?

 では小さなテーブルセットを置いて、飲食するのはどうなのでしょうか?火を使わず、賑やかにしないのであれば、さほど問題になるようなことはないと思います。ただし、終わった後は、必ずテーブルセットを片づけて、もしもの時の避難経路を確保するようにしてください。

水にも注意

 大量の水を流すと、周囲のお部屋に迷惑になりますので気を付ける必要があります。

洗濯機は置けるのか?

 これは物件によります。室内洗濯機置き場がなく、ベランダに設置することが前提のお部屋もあります。このような場合は当然問題はありませんが、排水溝のつまりが発生すると水が溢れて周囲に迷惑がかかることもあります。普段から排水溝のつまりには注意してください。