状況別・賃貸トラブルをスムーズに解決するコツ
マンションやアパートの賃貸物件では、同じ建物に複数の方が入居されますので、様々なトラブルが発生することがあります。
いざという時にもスムーズにトラブルを解決できるように、あらかじめ適切な解決方法を知っておきたいものです。様々なトラブルが考えられますが、基本的には自身で解決しようとしないことがポイントとなります。
室内の設備不良
エアコンや給湯器、テレビアンテナや電話・インターネットの信号異常(ただし壁内の配線部分)、明らかな水圧不足など、賃貸物件に備え付けの設備の不良は、管理会社か大家さんに相談してください。
設備の故障については、契約で負担区分が明記されており、入居者の負担が発生する場合があります。通常正しい使い方をしていて故障した場合は、原則として大家さんが修理費用を負担します。逆にいえば、明らかに通常とは違う使い方で故障した場合は、入居者に費用の負担を求められる可能性があります。
夏場のエアコン故障など早急に対応したくなり、自身で業者に依頼したくなるかもしれませんが、後々費用負担の問題になる可能性があります。備え付けの設備は、大家さんの所有物になるため、修理には、管理会社経由で大家さんが了承する必要があるのです。
電球が切れた
賃貸物件の室内にある電球は消耗品となります。入居者によって使用状況の異なる消耗品は、基本的に入居者負担として契約書に明記されるケースが大半です。この場合、電球の購入・交換は入居者が行います。
なお、入居時に切れている場合は、既に経年劣化していることが考えられるため、大家さんの負担になることが多いようです。また、退去時に切れている場合は、わざわざ新しい電球を用意する必要はなく、そのまま退去して構いません。
室外にある照明器具は共用部分に含まれるため、大家さんや管理会社が交換費用を負担することになります。共用廊下などの電球が切れた場合は、管理会社か大家さんに相談してください。
ただし例外的に、入居者だけが使用する電球は共用部分にあっても、入居者負担となるものがある場合があります。
電球を交換する際には、現在ついている電球の口金のサイズ、ワット数、電球色を調べて、合致するものを購入して下さい。
白熱電球・蛍光灯をLED電球に交換することもできますが、機器の適合・不適合があるのでよく確認する必要があります。E17・E25といったソケットの白熱電球や蛍光灯から電球形状のLED電球への交換は、電気的には問題ありませんが排熱に注意が必要です。これに対して直管型蛍光灯やサークル管の蛍光灯からLED電球への交換は、元の種類が①グロースターター型(FL/FCL)②ラピッドスタート型(FLR)③インバーター型(FHF)の3種があり、合致するLED電球でなければなりません。蛍光灯の管の型番記載で確認することは可能ですが、あまりお勧めはできません。
あまりにもひどい騒音
日中のある程度の騒音はともかく、夜間の騒音は安眠妨害になりますので非常に困るものです。一時的であればともかく、繰り返されるのであれば、対処が必要だといえます。
このような場合は、管理会社か大家さんに相談してください。ご自身で対処しようとすると、さらなるトラブルに発展してしまう心配がありますので、絶対に避けるべきです。
管理会社か大家さんに相談する際には、状況をしっかりと伝えられるよう、予め情報をまとめておくことをお勧めします。
①騒音の頻度:ほぼ毎日・週に数回など
②騒音の時間帯:深夜・早朝など
③騒音の特徴:大声での会話、楽器の演奏、大音量のテレビ、
大音量の音楽、エアコンの室外機の異常音など
④騒音の部屋:部屋がわからなければ、階下・上階、だいたいの方角など
駐車場の無断使用
賃貸物件に付随して契約している駐車場が、無断使用されているときには、すぐに対応が必要となることでしょう。
緊急性が高い場合、繰り返しで悪質な場合などは、直接警察に相談するとよいでしょう。車のナンバーや車種・色のメモや、写真を撮影して提出し、警察に間に入ってもらいます。
また、毎回違う車が駐車している等の場合もあります。これは管理方法で対処してゆく必要があるため、管理会社か大家さんに相談して、無断駐車されないように看板を表示したりコーンを立てたりなどの対処をしてもらいます。
ゴミ出しの問題、悪臭のトラブル
ゴミ出しの問題や悪臭のトラブルも、管理会社か大家さんに相談しましよう。
ゴミ出しの問題としては、出すごみの種類が違い回収がされない、粗大ごみを放置したままにする・家電リサイクル法対象品を放置するなどが良くある事例になります。管理会社か大家さんに相談してください。
悪臭の場合は、その原因を突き止める必要があります。管理会社や大家さんに相談し、状況を調べてもらうのがよいと思います。ただし、悪臭の原因となっている物に対して、その所有者が所有権を主張した場合は勝手に処分はできません。このような場合は、賃貸借契約の内容などを元に折り合いをつける必要があるため、管理会社や大家さんと相手の間で話し合いをして解決してゆくことになります。
宅配ボックスに荷物が入りっぱなし
宅配ボックスがある物件でも、入居戸数に対して少なめのことが多いと思います。タイミングにより宅配ボックスが埋まっていることは仕方がありませんが、荷物を入れっぱなしにされてしまっては、他の入居者が困ることになります。
このような場合は、管理会社か大家さんに相談してください。管理会社や大家さんは荷物を確認の上で、本人に状況改善に向けたお話しをすることになります。
天井からの水漏れ
天井からの水漏れが確認されたら、できる限り早く管理会社か大家さんに連絡してください。
上階の部屋の確認が必要な場合もあり、その結果建物の問題なのか、上階の居住者の不手際によるものなのかなど原因を究明し、必要な修理手配をしてもらいます。
なお、水漏れの場合は、漏電の危険性もあるため、電気の使用に関しても注意してください。天井に染みができている、壁紙が浮いている程度であればともかく、明らかな水漏れが確認できる場合はブレーカーを落とすなどの上で、緊急対応をしてもらうことになります。
ガス漏れ
ガス警報器が作動した、ガス臭さを感じたといった場合はすぐに下記の対処をしてください。
①窓を全開にする。(換気扇は絶対に使わない)
②ガスの元栓を閉じる。
③契約しているガス会社に連絡する。
④管理会社か大家さんに連絡する。
なお、電灯や換気扇などのスイッチには触らないでください。既に動作しているものはそのままにしておきます。これは、スイッチのオンオフの際に発生するスパークによる発火を防止するためです。また、あわせて室内で火をつけないでください。
夜間の緊急トラブル
これまで説明してきたように、トラブルは管理会社か大家さんに相談していただくことになります。しかし、夜間では連絡がつきません。このため、弊社でご契約をいただく場合は、「安心サポート24」のご利用をお願いしています。
夜間の鍵の閉じ込め、水回りのトラブル、窓ガラスの破損といった緊急事態に、24時間にわたってサポートを受けられるサービスです。
このサービスを利用できる場合は、まずはこちらで対応していただき、その上で翌営業日に管理会社にその旨お伝えいただくことになります。