大人が楽しめる巣鴨周辺のおすすめのスポット
巣鴨に住む方にはもちろん、近隣地域にお住いの方にもお勧めしたい巣鴨周辺のとっておきの観光スポットをご紹介します。
休日などに、時間を決めずにぶらぶらと散歩してみませんか?端々に歴史が根付く巣鴨の街の息遣いを感じていただけるものと思います。
とげぬき地蔵尊 高岩寺
巣鴨で最も人気の観光スポット
巣鴨といえば多くの方が思い浮かぶのが「とげぬき地蔵(高岩寺)」でしょう。高岩寺の創建は、慶長元年(1596年)に扶岳太助によって江戸湯島に開かれました。約60年後下谷屏風坂に移転し、明治24年(1891年)に現在の巣鴨に移転してきました。それから百数十年の歴史の中で、巣鴨といえばとげぬき地蔵となっていきました。
正徳3年(1713年)5月に、江戸小石川に住んでいた武士の田付又四郎の妻が病に苦しみ死に瀕していました。医者が手を尽くしてもどうすることもできず、田付氏は日頃信仰する地蔵尊に毎日一心に病気平癒の祈願を続けました。するとある日、田付氏は不思議な夢を見ました。一人の僧が現れ、「私の像(かたち)を一寸三分に彫刻して川に浮かべなさい」と夢枕で告げられました。しかし田付氏がそれは急には難しいと伝えると僧から印像を与えられました。夢からさめると地蔵菩薩の御影が描かれた印像が枕元にあったので、朱肉につけて、宝号を唱えながら印像を押して一万体の御影をつくり、両国橋から一心に祈願しながら川に浮かべました。すると田付氏の妻は日毎に快方へむかい、それ以後は病気にならなかったといいます。
田付氏はこの話をしていると毛利家に出入りする西順という僧が御影を頂きたいと申し出ましたので、御影を2枚西順に分け与えました。正徳5年(1715年)に毛利家の女中の一人が誤って口にくわえた針を飲み込んでしました。女中は苦しみますが医者はどうすることもできませんでした。そこに西順が訪れ、田付氏から分けてもらった御影を女中に飲ませました。するとすぐに女中は腹の中のものをはきだし、針を取り除くことができました。その時、御影に針が刺さっていたことが「とげぬき」の由来となっています。
さて、そのとげぬき地蔵尊ですが、次の順番で参拝するのがおすすめです。
1.本堂で参拝し、とげぬき地蔵「御影」を授与して頂く。
2.「洗い観音」で悪いところをを洗う。
3.「幸福(しあわせ)団子」を頂く。
あわせて参道となっている巣鴨地蔵通り商店街をぶらっと散歩すると健康にも良いと思います。
住 所 東京都豊島区巣鴨3丁目35-2 アクセス JR山手線巣鴨駅から徒歩5分 営業時間 境内見学自由 本堂開門時間は6:00~17:00(毎月4日、14日、24日は20時まで)
江戸六地蔵尊 眞性寺
中山道の入り口に位置する江戸六地蔵尊の3番目の寺
巣鴨でとげぬき地蔵と並ぶもう一つの地蔵尊がこの「眞性寺」です。江戸六地蔵尊の3番目の寺として知られるこのお寺は、起立年代不詳。大きな傘をかぶり杖を持つ地蔵尊は、江戸の六街道のひとつ中山道の入口であるこの地に置かれ旅の安全を見守ってくれました。境内には境内には儒者北条霞亭の墓があり、また松尾芭蕉の句の石碑もあります。
住 所 東京都豊島区巣鴨3丁目21−21 アクセス 都営三田線巣鴨駅から徒歩1分、JR山手線巣鴨駅から徒歩4分
巣鴨地蔵通り商店街
200もの店舗を誇る国内有数の商店街
JR山手線・巣鴨駅方面からとげぬき地蔵(高岩寺)まで続く参道がこの地蔵通です。巣鴨地蔵通り商店街は、とげぬき地蔵の高岩寺を通り過ぎ庚申塚までの全長約780m、約200店を誇る国内有数の商店街になっています。「おばあちゃんの原宿」と呼ばれることでも有名ですが、実際は老若男女問わずいつも賑わっています。
さて、ここは江戸時代には中山道の立場(たてば=休息所)として栄えた地です。というのも巣鴨地蔵通り自体が中山道の入り口で、商店街入口の眞性寺は、江戸六地蔵尊を祀る寺でした。江戸六地蔵は江戸の六街道の出入口に置かれ旅人の安全を見守った地蔵尊で、中山道の入り口に置かれたのが眞性寺の地蔵尊です。
このように眞性寺の地蔵尊と高岩寺のとげぬき地蔵を結ぶ道として、まさしく地蔵通りといえる通りなのです。
約200の店舗には、生活食糧品店、食べ歩きやちょっと寄るのにちょうどよい和菓子店・洋菓子店、和洋中他様々な料理店、和服・洋服店、雑貨小物店、寝具店などありとあらゆる種類のお店が軒を並べています。日本中を見渡すと最近では残念ながらシャッター街となってしまっている商店街も多い中、こちらの商店街は、徐々に店舗の入れ替わりなどもありながら、今でも変わらず活気のある商店街になっています。ただし、飲食店以外の閉店時間は早めの時間になっていますので、散策は昼前から夕方までがお勧めです。
住 所 東京都豊島区巣鴨3丁目ほか アクセス 都営三田線巣鴨駅から徒歩1分、JR山手線巣鴨駅から徒歩4分 営業時間 店舗により異なります
六義園
都会で桜や紅葉を贅沢に味わえる
元禄8年(1695年)、五代将軍・徳川綱吉より下屋敷として与えられた駒込の地に、柳澤吉保自ら設計、指揮し、平坦な武蔵野の一隅に池を掘り、山を築き、7年の歳月をかけて「回遊式築山泉水庭園」を造り上げました。六義園は造園当時から小石川後楽園とともに江戸の二大庭園に数えられていました。
六義園は吉保の文学的造詣の深さを反映した繊細で温和な日本庭園です。庭園の名称は、中国の古い漢詩集である「毛詩」の「詩の六義」、すなわち風・賦・比・興・雅・頌という分類法を、紀貫之が転用した和歌の「六体」に由来します。現在は東京都文京区本駒込六丁目にある都立庭園となっています。
写真にもあるように、秋には紅葉した日本庭園がとても美しく、都心の喧噪を忘れさせる人気の観光スポットとなっています。
住 所 東京都文京区本駒込6丁目16−3 アクセス JR山手線駒込駅から徒歩7分(駅側入口は通常閉門) 営業時間 午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで、年末年始は休園)
巣鴨庚申堂(猿田彦大神)
巣鴨に由緒深い「庚申様」の祭礼が斎行される
旧中山道(現・地蔵通り)と旧王子道(現・折戸通り)が交差しており、板橋宿に至る途中の立場(たてば・休憩所)として、賑わったこの地に明暦3(1657)年に建立されました。江戸時代の民間信仰である「庚申様」をあがめるため、土を小高く盛って造った石塚となっています。現在は猿田彦大神が祀られ、60日ごとの庚申の日に祭礼、毎年春には大祭が行われます。祭礼日に境内にて木札、紙札、懐中札を有料で頒布しています。奉納すると供物、赤飯、御神塩がもらえます。
住 所 東京都豊島区巣鴨4丁目35-1 アクセス 都電荒川線庚申塚駅からすぐ 営業時間 見学自由、社務所は10:00~15:00
飛鳥山公園
江戸時代から庶民に親しまれた桜の名所
江戸時代中期に8代将軍徳川吉宗が、庶民の憩いの場にと桜を植えた由緒ある公園です。園内には約600本の桜や約1500株のツツジのほか、飛鳥山博物館や渋沢史料館などの施設があります。現在では、東京都北区が管理する区立公園となっています。
特に桜の時期はお花見で都内でも有数のスポットとなっています。桜以外にも園内には、北区飛鳥山博物館、紙の博物館、渋沢史料館、旧渋沢庭園、静態保存車両、石碑、古墳、飛鳥山公園モノレールといった施設があり、見どころが満載の公園となっています。
住 所 東京都北区王子1丁目1-3 アクセス JR京浜東北線王子駅からすぐ 営業時間 入園自由(一部閉鎖区域あり)
旧古河庭園
洋館、西洋庭園、日本庭園が整えられた国有財産
武蔵野台地の斜面と低地という地形を活かし、北側の小高い丘には洋館を建て、斜面には洋風庭園、そして低地には日本庭園を配したのが特徴です。バラとツツジの洋風庭園と平安神宮神苑などを手がけた京都の庭師、小川治兵衛作庭の日本庭園があります。また洋館と洋風庭園は著名な建築家ジョサイア・コンドルが設計しました。
戦後、国へ所有権が移りましたが、地元の要望もあり東京都が無償で借り受けて一般公開されています。数少ない大正初期の庭園の原型を留める貴重な存在で、伝統的な手法と近代的な技術の融和により、和洋の見事な調和を実現している秀逸で代表的な事例となっています。また、現存する近代の庭園の中でも、極めて良好に保存されている数少ない事例として重要であることから、平成18年1月26日に文化財保護法により国の名勝指定を受けました。
庭園のバラは5月中旬から6月上旬、10月中旬から11月上旬が見頃となっています。初めての方は、この時期にあわせて訪問してみるのがお勧めです。
住 所 東京都北区西ケ原1丁目27-39 アクセス JR山手線駒込駅から徒歩12分 営業時間 9:00~16:30(閉園17:00、洋館見学は要予約)
王子神社
運を開き災いを除く、御神威深き神社
王子神社は、東京都北区王子本町にある神社です。元亨二年、当時の領主豊島氏が紀州の熊野権現を勧請し若一王子宮と奉斎してから王子の名称となります。後に徳川家康公は社領200石を寄進し将軍家祈願所と定め、歴代の将軍の表敬厚く、八代吉宗公には元文二年飛鳥山を寄進し、王子権現の名と飛鳥山の花見は江戸名所として知られます。
八月の例大祭には古くから伝えてきた田楽舞が奉納されます。戦前は「喧嘩祭」の異名で有名でしたが、昭和59年に復元、毎年例大祭に奉納され北区無形文化財に指定されることとなりました。また、開運の御神徳を授くとする「御槍」も授与されています。
住 所 東京都北区王子本町1丁目1-12 アクセス JR京浜東北線・東京メトロ南北線王子駅徒歩2分 都電荒川線王子駅前停留場徒歩3分 受付時間 社務所受付:9時~17時 御祈願受付:9時30分~16時30分
小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園)
4,000種を超える植物を誇る教育施設
もともとは江戸幕府によって開園された小石川御薬園(こいしかわおやくえん)でした。幕府は、人口が増加しつつあった江戸で暮らす人々の薬になる植物(薬草)を育てる目的で、1638年(寛永15年)に麻布と大塚に南北の薬園を設置したが、やがて大塚の薬園は廃止され、1684年(貞享元年)、麻布の薬園を5代将軍徳川綱吉の小石川にあった別邸に移設したものがこの御薬園です。その後、8代徳川吉宗の時代になり敷地全部が薬草園として使われるようになりました。
1722年(享保7年)、将軍への直訴制度として設置された目安箱に町医師小川笙船の投書で、江戸の貧病人のための「施薬院」設置が請願されると、下層民対策にも取り組んでいた吉宗は江戸町奉行の大岡忠相に命じて検討させ、当御薬園内に診療所を設けた。これが小石川養生所であなお、御薬園は、忠相が庇護した青木昆陽が飢饉対策作物として享保20年に甘藷(サツマイモ)の試験栽培を行った所としても有名です。
その後、明治期に入り、東京帝国大学が1877年に開設されると、同大学理科大学(現・理学部)の附属施設となり、広く一般植物などを多種揃えた植物学の研究施設として生まれ変わり、同時に一般にも公開されるようになりました。
1897年には本郷キャンパスにあった植物学教室が小石川植物園内に移転し、講義棟も建設され、植物学に関する講義も行われることになりました。1934年に植物学教室は本郷に再移転。1998年より、現在のように東京大学大学院理学系研究科の附属施設となりました。
161,588㎡の園内には約3,000種類の樹木・草本植物、約1,100種類の熱帯・亜熱帯の植物が栽培されています。一般に公開されており、都会のオアシスとして1年を通して楽しめるスポットとして人気となっています。
住 所 東京都文京区白山3丁目7-1 アクセス 都営三田線白山駅から徒歩6分 丸ノ内線茗荷谷駅から徒歩7分 開園時間 9時-16時30分(入園は16時まで、年末年始と月曜日は休園)
霜降銀座商店街・染井銀座商店街・西ヶ原銀座商店街
北区と豊島区の境界で連なる3つの商店街
豊島区と北区の境界に位置します。北区西ヶ原にある霜降銀座商店街から豊島区の染井銀座商店街を抜けると北区の西ヶ原銀座商店街に至ります。3つの商店街が連なった特徴的な立地に、様々な商店が軒を連ねています。
住 所 東京都豊島区駒込6丁目周辺 アクセス JR山手線駒込駅から徒歩5分
巣鴨駅周辺の桜
ここはヨメイヨシノ発祥の地「吉野村」があった場所です。
巣鴨・駒込は江戸時代には植木の街として知られており、吉野村はソメイヨシノ発祥の地として知られています。その面影は今でも色濃く残っています。巣鴨・駒込・王子・茗荷谷と近隣地域には、桜の名所が沢山あります。
住 所 東京都豊島区駒込6丁目周辺 アクセス JR山手線駒込駅から徒歩5分