巣鴨周辺の桜

巣鴨駅周辺 -植木の街として木々を愛する文化が息づく街-

 巣鴨は、江戸時代より「植木」の生産地として知られていました。駒込の項でも書きました染井村は、現在の駒込と巣鴨にまたがる村でした。染井村が植木で盛んだった面影が、今でもJR駒込駅からJR巣鴨駅周辺の沿道が春になると桜やツツジでいっぱいになることからもわかります。
 巣鴨駅の中央口を出て大通りを越えた線路沿線は「巣鴨桜並木通り」という通りになります。
 木々を愛する文化が浸透している巣鴨では、公共の街路樹はもとより、民家の庭にも多くの桜が見られます。

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駒込駅周辺 -染井吉野発祥の地-

■駒込駅北側エリア「桜の里」
 駒込は桜の名所として知られています。その中でも特に有名なのが、駒込の染井吉野です。駒込の一部は江戸時代に染井と呼ばれ、隣接する巣鴨と共に草花・植木の一大生産地でした。この地で江戸時代以降多くの優れた園芸品種が誕生しましたが、なかでも染井吉野は、地名から名付けられ今では世界を代表する桜の品種となりました。この染井吉野は、一重咲きの淡いピンク色の花が特徴で、春になると周囲を華やかに彩ります。
 駒込駅北口を出るとすぐに染井吉野桜発祥之里の碑がある「染井吉野桜記念公園」があります。また駅前の本郷通りを渡り西に数分歩いたところに生活道路の「染井通り」があります。この通り沿線には染井吉野が多く植えられ春には華やかな様子を見せてくれます。
染井通り中央あたりを少し入ったところには多くの桜に囲まれた「豊島区立染井よしの桜の里公園」があります。ここは小さな子供たちの憩いの場となっています。染井通りを北上した突き当りには「都立染井霊園」があります。ここも桜の名所として知られています。

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■駒込駅南側エリア「六義園」
 また、駒込駅の南側には、都立庭園である「六義園」があります。六義園は、回遊式築山泉水庭園の日本庭園で、国の特別名勝に指定されています。
 こちらは特に桜の名所としても知られています。この庭園には約60本の桜が植えられており、春には美しい桜の花が園内を彩ります。六義園の桜の特徴としては、いくつかの品種が楽しめる点が挙げられます。代表的な桜は「染井吉野(そめいよしの)」で、園内の池の周りや高台など、さまざまな場所で見ることができます。また、「枝垂桜(しだれざくら)」も美しく、枝がしなやかに垂れ下がり、幻想的な雰囲気を作り出します。
 特に「夜桜」が美しい時期として有名で、春の桜の季節にはライトアップが行われ、昼間とはまた異なる幻想的な桜の景色を楽しむことができます。池に映る桜の花や、月明かりに照らされる桜の枝が、訪れる人々を魅了します。六義園での桜の見頃は、例年3月下旬から4月上旬にかけてです。この時期は、庭園全体が桜の花で覆われ、訪れる人々にとって心に残る素晴らしい景観を提供してくれます。

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王子駅周辺 -江戸時代から変わらない桜の名所ー

 王子エリアであれば、ここは外せないおすすめお花見スポットをご紹介します。まずは、江戸時代から変わらずにぎわう桜の名所「飛鳥山公園」。また、江戸情緒あふれる人気のスポットに咲く桜「音無親水公園」、加賀前田藩の下屋敷跡を桜が彩る「加賀公園周辺」があります。

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茗荷谷駅周辺 ー小石川植物園とその周辺地域ー

 茗荷谷駅周辺の小石川エリアで住民の間で親しまれている桜の名所に播磨坂があります。播磨坂は、戦後の区画整理ででき環状3号線の一部として整備されました。その際にこの地にあった松平播磨守の上屋敷にちなみ、播磨坂と名付けられました。 昭和35年に坂の舗装が行われた際に、当時の花を植える運動の一つとして桜の木約120本が植えられ、その桜は地元の人々の手で育てられ、今では立派な桜並木に成長しています。

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